胆石症について!

定義
胆石症とは胆道に結石(胆石)ができる病気の総称で、胆石は胆汁に含まれる成分が結晶化して固まることで発生します。
胆石は成分によってコレステロール石と色素石(ビリルビンカルシウム石・黒色石)に分けられ、それぞれ原因が異なります。
もっとも頻度が高いのはコレステロール石で、肥満・女性・40歳代白人・出産人数が多い人・糖尿病患者・高コレステロール患者・血縁者に胆石症患者がいる場合などに、リスクが高くなることが知られています。

症状
胆石により右肋骨周辺・みぞおち・右肩などに食後痛みを生じやすくなりますが、2~3割の人はほとんど症状がありません。
また黄疸により皮膚や白目の部分が黄色くなったり、ビリルビン尿と呼ばれる褐色~黒色の尿が出たりすることもあります。
さらに一部の人では、胆嚢や胆管に炎症を起こすことがあります。
炎症が起こると高熱が出たり、細菌感染により敗血症と呼ばれる重篤な病気に発展することもあります。

発症率
日本で胆石症の罹患者は食生活の欧米化や高齢化により増えており、その頻度は10人に1人といわれています。
また胆石症のうち胆管結石の場合は胆管炎に進行し重症することもあり、適切な治療を受けることが大切です。

処置
胆石症で痛みなどがみられる場合は、手術を行います。
ただ胆石のみを取り除いても再発することが多いため、胆石症の手術では胆嚢ごと取り除く胆嚢摘出術が行われます。
また胆石の状態によっては薬物治療(ウルソデオキシコール酸)や体外衝撃波胆石破砕療法と呼ばれる、体の外から衝撃波を当てて胆石を破砕する方法が使われることもあります。
基本的に痛みがない無症状胆石の場合は治療を行わずに経過観察を行いますが、胆管の出口に詰まって胆管炎が生じている場合は、無症状でも胆管内の胆石を除去する治療が必要になります。

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