細菌性髄膜炎は、鼻やのどに常在する細菌が血液中に入り、脳を包む髄膜に炎症を起こす病気です。
症状は発熱・頭痛・嘔吐などで、進行すると意識障害やけいれんが現れます。
原因菌として、肺炎球菌・インフルエンザ菌、他に髄膜炎菌・B型連鎖球菌・大腸菌・黄色ブドウ球菌など、年齢などによってかかりやすい細菌の種類が異なります。
細菌性髄膜炎の経過は急激であり、急速な進行から病状が悪化して、命にかかわる病気です。
例えば肺炎球菌が原因で小児が発症した場合の死亡率は数%で、約3割にてんかんや発達障害など後遺症が残るとされています。
治療は、できるだけ早く点滴による抗菌薬の投与を開始することが大切です。
その際どのような抗菌薬を使用するかは、年齢や発症時の状況などをもとに選択されます。
培養検査で原因菌が確認できれば、その原因に合った抗菌薬を使用します。
また一部の起因菌や年齢では、炎症を抑えるために抗菌薬投与前にステロイドを使用することもあります。
細菌性髄膜炎のなかには、ワクチンの接種で予防が可能なものもあります。
そのためインフルエンザ菌b型や肺炎球菌など、ワクチン接種で予防することが大切です。