四十肩・五十肩とは、肩関節周りの組織が炎症を起こし、痛みをともなったり、動く範囲が狭まったりする関節の病気で、正式には「肩関節周囲炎」といいます。
主に中年以降、特に40代〜50代を中心に多く見られるため、40代で発症すれば四十肩、50代で発症すれば五十肩と呼ばれますが、あくまで俗称です(以降、四十肩と表記)。
四十肩を発症してから2週間ぐらいまでが急性期です。
肩を動かすだけでなく、安静にしているときや寝ている間にも肩に痛みがあります。
この痛みは関節が炎症を起こしているためで、無理に肩を動かさず、安静にします。
痛みを抑えるために消炎鎮痛薬や湿布薬が処方されるほか、痛みがひどい場合には炎症を抑えるステロイド剤などを関節内に注射します。
この時期は、運動やトレーニングなどは、避けた方が無難です。
また鍼灸は、痛みを和らげる効果があると思われます。
しかしリラクゼーションのためのマッサージは筋肉をほぐすもので、関節の病気である四十肩を治療することはできません。
痛みで目が覚めて寝不足になるような、就寝中の夜間痛も悩みの種といえます。
その場合、痛い方の肩に負担をかけないようにすることが大切です。
・痛い方の肩を上にして横向きに寝る。
・背中に布団や座布団を当てて、肩をやや高い位置に保つ。
・体と脇の間にタオルや枕などをはさんで、肩を浮かせた姿勢をとる。
それでも無意識に寝返りをうったりするので、完全に防ぐことは難しいかもしれません。