一般的に風邪の症状は大抵7~10日で治りますが、たとえば18日目でもせきをするのが当たり前といわれています。それは免疫系が気道を正常化するのに時間がかかるため、せきは他の症状よりも長引くためです。
鼻詰まりが治ってくると、鼻から喉の奥に流れ落ちる鼻水、後鼻漏がせきを誘発することもあります。一生止まらないかのように思えても、いつかは止まるはずです。しかしせきが2カ月以上続く場合は、アレルギー・ぜんそく・胃酸の逆流といった別の疾患の可能性があります。
睡眠は体が自分を修復し、免疫系が風邪の菌と戦う時間であり、休息することで症状の発現期間を短くします。
せきにより目が覚めるようであれば、枕を重ねて頭をベッドから15度ほど持ち上げましょう。これで気道が確保されることで睡眠中の呼吸が楽になり、喉に粘液がたまらなくなります。
せきを悪化させたり長引かせたりする刺激物は避けるべきです。煙や香水などのアレルゲンには近づかず、空気清浄機で喉をくすぐるホコリなどの粒子を除去しましょう。またヒーターは空気を乾燥させるので、せきが悪化してしまう。冬は加湿器で部屋の湿度を高くしましょう。
ハチミツ入りのホットティーは、喉のイガイガを鎮めてくれます。熱い紅茶は胸と鼻腔の粘液を分解し、ハチミツは天然の抗菌作用で感染症との戦いを助けてくれます。スプーン1杯のハチミツでも、市販のせき止めの主要成分と同じくらい効果的といわれています。
顔に蒸気を当てることでせきのもととなる粘液を分解し、鼻腔と気道を潤すため呼吸が楽になるといわれています。ユーカリには抗ウイルス・抗菌作用があるため、エッセンシャルオイルの形で熱湯に数滴垂らし、その香りを深く吸い込めばより効果的です。
市販の風邪薬は飲んでも最長1週間。そのあとは薬の効き目が悪くなるので、喉のかゆみを抑えたいなら、のどあめをなめた方がいいでしょう。それでもダメなら、病院で強めの薬をもらいましょう。鼻水には感染症と戦う白血球が含まれているため、鼻洗浄は1日1回までにしましょう。