群発頭痛とは、就寝中などに目の奥がえぐられるような痛みが、一定の期間毎日同じ時間に症状が現れる慢性頭痛のひとつです。
片側の目が充血・涙や鼻詰まり・鼻水を伴うことも多くみられます。
2~3年に一度発症し、発症すると1~2カ月ほど毎晩繰り返されます。
痛みのあまりじっとしていられないケースもあるようです。
片頭痛は女性に多いのですが、群発頭痛は20~40歳の男性が多く発症し、高齢になると自然に収束すると言われています。
群発頭痛は脳疾患が原因の頭痛ではないようですが、はっきりした原因は分かっていません。
片頭痛では前兆として脳の血管が収縮、その後拡張して同時に血管周囲に炎症が起こり、そこに神経伝達物質のセロトニンやオレキシンなどの物質が関与して激しい頭痛となります。
一方群発頭痛でも、同じようなメカニズムが脳血管の一種内頸動脈系を主体に発生しているのではないかと考えられます。
拡張した血管を収縮させることが大事で、片頭痛治療にも使われるトリプタン製剤を投与します。
服用後は一時的に脳血流が減るため、首のあたりがスースーしたり、場合によってはふらつきや手足のしびれなどが起こることがあります。
また、血管収縮作用を持つことから、虚血性心疾患や脳血管障害の既往歴などがある方は服用できないので注意が必要です。
群発頭痛が疑われたら、早めに頭痛専門医を受診して適切な治療を受けてください。
ただ頭痛の中では珍しいタイプで、一般医では正しい診断がつかない場合もあります。