温水便座症候群とは、過度の使用により肛門のかゆみなど様々な症状を引き起こすことを指します。
近年日本では、自宅だけでなく外出先のトイレもほぼウォシュレットが普及しており、排便時の使用が当たり前になっています。
しかしながら、肛門をきれいにするというのは良いことばかりではありません。
ウォシュレットを過度に使用するこことで、肛門の痛みやかゆみを訴えるようになります。
中には自動で停止するまで数分もの間、洗浄し続けている方もいます。
お尻を洗いすぎると、天然の油分で重要な皮膚のバリア機能を担っている「皮脂膜」がなくなってしまいます。
皮膚の表面が「皮脂膜」で覆われていることで、皮膚内部の水分が蒸発せず肌が守られているのです。
また「皮脂膜」は、外部から有害な物質が侵入するのを防ぎ、膜中の常在菌が感染から肌を守る役割を担っています。
こうしたことを踏まえて、使用する際は水圧が弱・洗浄時間は5~6秒で十分です。
洗浄したお尻は、紙で強く拭かないようにしましょう。
洗浄によって皮脂が少なくなった肛門は、傷つきやすくなっているからです。
それに、排便を促進するために刺激として使用してはいけません。
皮膚トラブルの問題だけでなく、刺激がないと便意をもよおさなくなってしまうことがあります。
このように肛門のトラブルを防ぐため、正しい温水洗浄便座の使い方を心掛けましょう。