シェーグレン症候群とは自己免疫疾患の一種で、主にドライアイやドライマウスをきたす病気です。
これは涙腺や唾液腺がリンパ球に攻撃を受けることで機能が低下し、涙や唾液の分泌が減少するためです。
その結果、目の痛みや充血、口臭、虫歯、歯周病などさまざまな症状を引き起こします。
しかし涙腺や唾液腺だけでなく、全身の関節・肺・皮膚・消化管・腎臓など様々な症状がみられることがあります。
これらの症状は多岐に渡り、関節炎・甲状腺炎・間質性肺炎・慢性気管支炎・自己免疫性肝炎・胃炎・間質性腎炎・皮疹など多岐に渡ります。
この病気は主に中年以降の女性に発症しやすいのですが、詳しい原因はまだ分かっていません。
同一家系内で発症するなど遺伝との関連も指摘されているほか、ウイルス感染・女性ホルモンの変動・喫煙のような環境など、いくつかの要因が重なり合って発症するものと考えられています。
治療は目の乾きは目薬、口の渇きに食後や就寝前の歯磨きや口腔衛生の指導・人工唾液の定期的な噴霧・唾液分泌を刺激する内服薬などそれぞれの症状を改善するための対症療法が行われます。
また全身にさまざまな症状が現れた場合は、それぞれの症状に合った治療が進められます。